「人と人とのつながり」や「人柄や温かさを感じられること」を大切に。見えない想いをデザインで魅せる。|星野 綾美

Kanonは「心地よい選択のできる世界をつくる」をミッションに、クリエイティブの制作を行うベンチャー企業です。
人生は常に選択の連続。1つの選択が明日の自分をつくり、時に運命さえも変えてしまう。その1つ1つの選択に納得感を持てる人が増えたら、そしてその選択が誰かの笑顔に繋がるとすれば、人々の幸福度はあがり、幸福の連鎖を生み続けられるのではないかと私たちは考えます。

今回は、Kanonの主軸事業であるKanon Creators(クリエイティブ制作事業)にてデザイナーとして活躍している星野綾美さん(以下:綾美さん)へのインタビューを実施しました! ※2023年10月取材

綾美さんは「心地よい選択のできる世界をつくる」というミッションに共感し、デザインを通して「人と人とのつながり」や「人柄や温かさを感じられること」を大切にしながら携わってくださっているメンバーの一人です。

目次

キャリアのスタートは保育士から

ーー まず簡単に自己紹介お願いできますか?

星野綾美です。現在は長野県に住んでいます。Kanonとは普段オンラインでやりとりしながら、リモートでお仕事をさせていただいています。

ーー 現在は長野にお住まいということですが、ずっと長野にお住まいなのでしょうか?

ありがとうございます。
社会人になってまず、長野で3年間保育士をした後に、夢を追いかけるために東京に出ました。東京では保育士や他のお仕事をしながら、夢を追っていましたが、ある時コロナという大きな壁にぶつかりました。

夢を追いかけるのを中断して、もう一度保育士に戻った際、結婚という人生の大きな出来事があり、長野に戻る決断をしました。そこでデザイナーという仕事に切り替える計画を立て、今に至ります。

夢を追いかけて東京でチャレンジした日々

ーー どんな夢を追いかけていたのですか?

テーマパークダンサーになりたくて。長野では限界を感じ思い切って東京に出ました。

でもそれだけでは生活が成り立たないので、東京でも保育士や他のお仕事を続けながら、ダンスの練習をしながらオーディション受けて、という生活を繰り返していました。

ーー そうだったのですね!ダンスは子どもの頃からやっていたんですか?

はい、幼少期からバレエをやっていました。中学はバドミントン部に入りその後保育士として就職はしたものの、社会人になってから某テーマパークのダンサーさんに感銘を受け「やっぱり夢を追いかけたい!」と決心し、再びダンスの世界に足を踏み入れ、東京に行きました。

ーー ダンサーにも、コンサートなどのアーティストのバックダンサー、ダンスのインストラクターなど色々あるなかで、なぜテーマパークダンサーだったのですか?

自分がダンサーになって見に来てくださった人たちに、パワーや勇気を与えられたら素敵だなぁと思ったのがきっかけです。

お仕事が休みの日に、ディズニーランドでパレードを見てすごくパワーや元気をもらえたんです。当時それが平日のお仕事を頑張る原動力になりました。あとは劇団四季を見て、演じる方の息づかいを感じたり、登場人物の背景や物語が見えるのがとっても素敵な仕事だなと思って。

いまも休日は積極的にお出かけするようにしています

デザイナーへの転職を決意したコロナ、結婚、故郷での暮らし

ーー 素敵ですね!そこからコロナが…コロナって本当に多くの人々に影響を与えていて、人生の分岐点になった方も多いですよね。更に、ご結婚という大きな変化もありダンサーへの夢を一旦諦めたことに、当時、綾美さんはどう向き合われたのでしょうか?

私は結構ストイックな面があるので、夢を追っていくなかで、いつの間にか自分を追い詰めすぎて苦しくなっていたというところがあったんです。

ただ、今だからわかりますが、当時は自分の限界が全然見えていなくて…その時さらにコロナのストレスが重なり、だんだん自分らしさがなくなっていくような気がして、実際に体調も崩してしまいました。

このままの状態で夢を追うよりも、まず自分を立て直さないとこれからやっていけないと気付いたので、夢を追うのを一度中断して、自分自身と向き合うことを考えました。以前やっていた保育士のお仕事に戻り、自分を見つめ直す時間を作っていた最中、よい出会いがあり結婚しました。

デザイナーに転職しようと思ったきっかけは?

ーー 今はデザイナーとしてご活躍されていますが、保育士やダンサーではなく、全然違う職業に興味を持たれたきっかけはどういったことだったのですか?

私は、新しいことに挑戦することがすごく好きなんです。
自分は今何ができる?と考えるなかで、元のお仕事に戻るより新しいことに挑戦しよう!という気持ちの方が強く出てきました。

そこで自分と向き合って、今までどういうことが好きだったんだろう?と振り返り、服・イラスト・色味のバランスなどのデザイン性を見ることが以前から好きだったことに気付きました。デザインに少しでも携わることができるお仕事のなかで、考えた1つが「Webデザイナー」だったんです。

長野でデザイナーになる勉強をしていた時に、そこで触れた世界観や、自分だったらこんなことができるんじゃないかってアイディアが湧いてきて。自分の心に灯がついたのがきっかけでした。

長野の豊かな自然とともに。

デザイナーの魅力と、今後挑戦したいこと

ーー 実際にはじめてみて、どうですか?

「Webデザイナー」は、言葉にすると横文字でかっこいいですが、実際お仕事にすると決して甘くないということが、自分に跳ね返ってきました。

表現したいイメージが頭のなかにあっても、思い通りの画像にしたり、かたちにすることがなかなかできなくて。デザイナーとして就職するということも、経験が浅いと難しかったりすることが、よくわかりました。

ーー それから1年ぐらい活動をしてみて、いまの綾美さんがデザイナーという職業に対して思うことや、魅力はどんなことですか?

以前はデザイナーというと「自分のなかにあるアイディアを表現する」というイメージを持っていました。ですが実際はお客様である企業様の想いや背景を汲み取り、それを、私というフィルターを通してかたちにしてこそ、デザイナーというお仕事だと認識が変わりました。
これがはじめる前と今とで考えが変わったところです。

デザイナーの魅力は、企業様の願いや想いをかたちにすると、喜びが跳ね返ってくるところだと思います。

今後は、もっと自分のスキルを高めたり、できることの幅を広げていきたいです。そして、今まではKanonの加奈さんや安達さんを介してやりとりをさせていただいてきましたが、今後は、企業様の想いを直接受け取ったり、自分の想いを言葉にして伝えられる機会を少しずつ増やしていけたらと思っています。

Kanon Creatorsとしてやりがいを感じることは?

ーー 現在Kanonでは、広告バナーや、ブログのサムネイル画像のデザイン制作などが多いかと思いますが、制作時に大切にしていることや、難しさを感じていることがあれば教えてください。

最初に仕事をはじめた頃と比べると考えることも増えた分、悩むことも多くなりました。

なぜそのタイトルにするのか、どういう意図でこのようなデザインにしたいのかなどということを汲み取るのはすごく難しいですが、「汲み取り」が本当に一番大切なんだなと思っています。

企業様にデザインを提案させていただいたときに、「これ!これが良かったです」と具体的にフィードバックをいただけると、「やってよかった!」と喜びを感じて、いつも次回の原動力になっています。

ーー 綾美さんの強みはどんなことですか?

私はまだまだ経験が浅いですが、このお仕事は、「機械と人間」のようなやり取りになりがちですが、その中でも人柄や温かさを感じられるものを作っていきたいと思っています。

今まで人と関わる仕事が長かった分、やり取りのなかや、想いの受け手として、人柄や温かさを出しつつ関わっていきたい…なんと言ったらいいのか難しいのですが。

企業様の想いを、人の温かさを通して伝えていく
そんな関わり方ができたらなと強く思います。

ーー ありがとうございます。 綾美さんから出てくる世界観の作り方や、カラーリング、モチーフの使い方の制作意図が、よく理解できました。

Kanon Creatorsに参加したきっかけやいま感じていること

ーー 様々な制作会社、またデザイナーの働き方、チームの組み方があるなかで、Kanon Creatorsで一緒にお仕事をしようと思ったきっかけや、実際にお仕事を通して感じていることを教えていただけますか?

私は知り合いの方から代表の加奈さんを紹介いただきました。
Kanonへの第一印象は「会社っぽくない」と言ったら失礼に当たるかもしれないですが、悪い意味ではなく、とても良い意味で。笑

リモートで働くことが当たり前の今の時代、チャットやメールなどでやり取りしようと思えばいつでもできますが、敢えてzoomを使用してオンラインでお話ししたり、実際に加奈さんや安達さんにお会いしてお話する機会があることがものすごく貴重なことだと思っています。

物理的な距離が離れていても仲間意識や絆を深められることが、他の会社にはない魅力だと思います。
お仕事だけではなくて、その人がどうしてこのような生活をされているのか、どうしてこのように関わっているのかなどを知っていただいていることは、自分と向き合い・信頼していただいていることでもあるのかなと感じています。

ーー ありがとうございます。そうですね、Kanonは関わってくださっているクリエイターとの距離が近いとよく言われます。お客様からKanonにご依頼をいただいて、そこから業務委託で準委任という形でクリエイターにお仕事をしていただいているのですが、ただ「はい、下請けさん」みたいな関係性ではなく、フェアでありひとつのチームだということを創業期から大切にしているので、そう言っていただけてすごく嬉しいです。
クリエイターが全国各地に住んでいるため定期的にオフラインで交流を行っています

どんな企業様やクリエイターにKanonをおすすめしたいですか?

人との繋がりを大切にしたいという想いをお持ちの方におすすめしたいです!
機械(PC) 対 機械(PC)ではなく、人と人との繋がりを大切にし、自分の声や、相手の声をしっかり結びつけられるようなことがしたいと思っている方が合っているのではないでしょうか。

Kanonのミッション「心地よい選択のできる世界をつくる」について思うこと

ーー 最後にKanonのミッションは「心地よい選択のできる世界をつくる」ですが、「心地よい選択のできる世界」というのは人によって違うものだと思うし、ミッションへの理解も人によって違っていいものだとも思っているのですが、綾美さんが思う「心地よい選択のできる世界」について教えてください。

人の考えは十人十色。それぞれ違う考えの方がいることが素敵だなと思っています。それぞれの方にとっての心地よさというのは違うと思うので、私も色々な選択肢をつくれるようにしたいですし、そのような考え方をもっと広めていけたらと思っています。

固定概念にとらわれずに、こんな世界もあるんだって知ってもらうのも一つ。
「こんなことが自分は好きなんだ」と、新しい発見に繋げてもらえるきっかけになるのも素敵ですし。

人それぞれ考え方は違っていて、自由でいいんだと思える世界になっていったら素敵だなと考えています。私はそんな考え方を芯におきながら仕事をして、これからも生きていきたいなと思っています。

聞き手:岩津加奈(XInstagram
文・編集:西田美佐

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「心地よい選択のできる世界をつくる」をミッションに掲げるクリエィティブカンパニーです。

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