Kanonは「心地よい選択のできる世界をつくる」をミッションに、クリエイティブの制作を行うベンチャー企業です。人生は常に選択の連続。1つの選択が明日の自分をつくり、時に運命さえも変えてしまう。その1つ1つの選択に納得感を持てる人が増えたら、そしてその選択が誰かの笑顔に繋がるとすれば、人々の幸福度はあがり、幸福の連鎖を生み続けられるのではないかと私たちは考えます。
今回は、Webエンジニア兼デザイナーの石本卓也さんにインタビュー。Kanonの主軸事業であるKanonCreators(クリエイティブ制作事業)でもご活躍いただいています。
デザインからコーディング・SNS運用まで、多岐にわたる分野で活躍されている石本さんに、Web業界を選んだ理由や多彩なキャリアに至った経緯をお伺いし、その仕事観を深掘りしていきます。
※2024年11月取材
基盤があるからこそ応用がきく
――まず簡単に自己紹介をお願いします。
Webエンジニア兼デザイナーとして活動している石本卓也と申します。現在はWeb制作やマーケティングを行う会社に勤めながら、副業として、自分でも営業しながら色々な案件に携わっています。
Web業界に入って3年ちょっとになりますが、最初はサイト制作から入り、そこから名刺やショップカード・チラシなどのグラフィックデザイン、SNS運用やマーケティングまで行うようになりました。
あとはグルメ系インフルエンサーとして自分でも発信をしているので、Instagramを中心とした知見を活かして、SNSの運用代行にも携わらせていただいています。
▼石本さんのInstagram
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――石本さんのInstagram、私もチェックしています!本当に仕事が多彩だなと思うのですが、その中でも1番多い依頼や案件は何でしょうか?
1番多いのはコーディングとSNS案件で、半々くらいの割合ですね。
――Kanonではコーディングでお世話になることが多いですが、SNS案件も多いのですね。
そうですね。SNSは運用代行をまるっと行うこともあれば、広告用のリール動画を作成するだけなど携わり方は色々あります。最近だと企画構成など設計の部分から入るパターンも多いです。
――お話しするたびに新しい仕事をされていて、すごいなといつも思っています。仕事の幅を広げていくきっかけはあったのでしょうか?
本業の会社がスタートアップみたいな感じで少数精鋭でやっているのですが、元々はそこへサイトのコーディング部分だけを担当するエンジニアとして入りました。
ですが、担当業務としてコーディングのみと明確に分業化された体制でなかったこともあり、デザイン・Instagramを中心としたSNSの立ち上げ〜運用・広告周り・ショート動画をメインとした動画制作と、少しずつですが仕事の幅が広がっていきました。
社長も色々な事業を展開されている方で、立ち上げに携わらせていただく機会が多かったんです。店舗が主なので、グラフィックだとチラシやショップカード、のぼり、店長さんやスタッフの名刺など必要ですし、web周りだとホームページ制作、SNS立ち上げ、公式LINEの運用、LPやバナー作成後の広告運用なども。
細かいところですが、基本的に内製化するスタイルだったので、割と何でもできるようになったという感じかなと思います。目の前のことで精一杯な日は続きましたが、ふと気づいたら、あまり周りいないマルチスタイルになっていました(笑)。
――新しいことへの挑戦ってものすごく大変なことだと思うのですが、石本さん的にはいかがでしたか?
もちろん最初はわからないことが多かったですし、本当に大変でした。でも好奇心は旺盛な方で、基本的に楽しみながらやっていましたよ!ゲームみたいな感覚という言葉が正しいかはわかりませんが、手持ち武器が増えていく感じが特に面白かったです!
それがお客様の役に立った時、より面白さ・挑戦して良かったなとものすごく思います。今となっては、応用力もついてきた感覚もあって、問題に対し、本質的な部分から柔軟に向き合うことができるようになりました!
――基盤があるからこそ、そこに応用をかけてく形で柔軟に対応できているのですね。石本さんはコーディングのイメージが強いのですが、副業ではやはり構築のお仕事が多いのでしょうか?
デザインもあれば、コーディングもあれば、SNSもあれば、ディレクションもあれば、最近ではお客様のご要望をきっかけに写真撮影にも幅を広げています。
――お話をお伺いして、多方面に知識をお持ちでいらっしゃることは、お客様としても安心できるのではないかなと感じました。
「自分で何とかする」が多彩な仕事へ
――そもそもWeb業界に入られたきっかけは何だったのでしょうか?
前職(ホテル勤務)で働いていたときに、先輩が“簡単に記事投稿ができるような環境”を作ってくれて、そこで毎日ブログを書いていたんです。僕は純粋に記事を書くだけだったのですが、その環境を作ってくれた先輩の存在がずっと大きかったんですよね。
しばらくしてブログに限界を感じ始めてきたときに、「制作側で働くのはどう?」という提案をいただき、「食わず嫌いせずに一旦やってみたい!」と返答したんです。
それから、先輩が今まで作ってきたサイトを参考に見よう見まねでコーディングを始め、だんだんWebのお仕事によっていったという感じですね。
――今でも続けていらっしゃるということは、この仕事に楽しいなとか、好きだなという感覚があったからなのでしょうか?
そうですね。不思議と苦じゃなかったというか。1つの理由としては、前職が店舗あっての仕事だったので、コロナの影響でお客様が大幅に減り、出勤の回数も減ってしまったんです。店舗がないと働けない状態にすごく不安を感じてしまって。
そんな中でパソコンを目の前にして、場所を選ばすに仕事ができるというのがすごく新鮮でしたし、できることがどんどん増えていく感じが純粋に楽しかったというのがありますね。
また、店舗で働いているときは、接客面はすごく学びが多かったのですが、店舗独自のルールやシステムがあったので、当然ですが外に出たら通用しないようなスキルがほとんどでした。Web業界では、 “身につけば業種問わず色々な場所に携われる汎用性の高いスキル“が得られるという部分にも面白さを感じましたね。
根本の性格として、「自分の市場価値が!」という自分中心の承認欲求よりは、「色々な人たちの役に立てている」という実感が大きいからこそ、ここまで楽しく頑張れるんだろうなと思います。
――Web業界に入られて3年ということでしたが、1番大変だったことはありますか?
やっぱり最初の基礎を固めるところが1番大変でしたね。
今となっては周りにクリエイターの仲間がいるので意見交換できたりするのですが、最初はスキルが足りていないことはもちろん、そのような知り合いもほとんどいない状態で、誰かに聞くこともできず。頭を抱える日もありました(汗)。
当然ですが、お客様からはプロとして見られますからね。「これは自分で何とかしないとな」というシーンが多かったです。そういう最初の基盤作りが1番大変だったかなと感じます。
――「自分で何とかしないといけない」と試行錯誤を重ねて最後までやりきる姿勢は、石本さんの中で大切にされていたのでしょうか?
はい。1度逃げてしまうと逃げぐせがつくとわかっているので、(逃げることは)絶対しないように心がけていましたね。
――だからこそ多彩な仕事に繋がっているのですね!
エンジニアとして成長させてくれた、記憶に残る仕事
――これまで様々な仕事に携わられてきたと思うのですが、特に印象に残っている仕事はありますか?
1年前くらいに“コーダー”から“Webエンジニア、システムエンジニア”に上がりたいと思ったときに、ちょうど某ハンバーグ屋さんから、予約システムが埋め込まれているサイト制作の依頼があったんです。
それがシステム的なところに挑戦する初めての機会だったのですが、データベース設計・言語の勉強と、静的に表示されるコーディングとは違うので毎日エラーとの闘いでした(汗)。また、設計やエンドユーザーに対するエラー対策が驚くぐらい甘く、一緒に働くエンジニアから何度も指摘されたりもしました。
でも作り終えた頃には、「もう自分はコーダーじゃないな」という実感が初めて湧いて。コーダーからエンジニアというのがずっと抜けられない状態だったので、多くの人に使われ続けてもらえるようなシステムを作れたというのは、大変だったけどやって良かったなと印象に残っています。
――重圧感との闘いもあったかと思うのですが……
そうですね。店舗のオープン日も決まっているので遅れるわけにはいかないですし、そこは何とか作りきらないと!という思いでやっていました……!
「頼んで良かった」と思ってもらえる仕事をしたい
――様々なご経験をされた今、仕事として石本さんが得意や強みとしているものはありますか?
今強みにしているのは、マルチなスキルを活かしたブランディング周りのサポートです。
お客様の属性によって、ブランディング・発信の主軸媒体は異なると思います。例えば自社サイトなどを運用せず、Instagramでの発信をメインとした集客をしている場合であれば、Instagram上に店舗ブランディングを構築・反映する必要があります。
同様にサロン等であれば、SNSはもちろん、ホットペッパーを主軸に集客することが多いので、ホットペッパー上に店舗のブランディングを反映する必要があります。商品のブランディングであれば、LPやECサイトなど、集客に使用するメインチャネルが変わってきます。
……といったように主軸媒体は様々ですよね。お客様が運営・経営されるサービス・店舗のブランディングを考えた上で、最適なメインチャネルに合わせ、ブランディングを構築するといった流れで進めています。
なので今は、「石本さんに〇〇をお願いしたい」という依頼をいただく他に、ブランディングしていく上でサービス又は店舗とエンドユーザー、両方の視点から必要な制作をご提案させていただく機会も多くなりました。
――お客様の悩みに対して柔軟かつ的確に提案ができるところが石本さんの強みですよね。とても真摯に向き合われているなと感じるのですが、お客様と関わる上で大切にしていることはありますか?
基本的なことにはなるのですが、色々なエンジニアやデザイナーがいる中で僕を選んでくださっているわけなので、やっぱり「頼んで良かったな」と思ってもらえるような仕事をすることですかね。
さらに何となく「優しかったな」「良かったな」で終わってしまうのではなく、お客様の何かしらの成果や売り上げなどに繋げられたらなと思っています。
――最後に石本さんにとってWebエンジニア、デザイナーとは何かをお聞かせいただけますか?
うーん、難しいですね(笑)。
デザインに関しては、例えばお店のコンセプトだったり、「もっとこうしていきたい」みたいな思いだったり、形のないものを形にして、届けたい人に届けていくのが仕事だと思っています。つまり言葉を形に体現してくれるもの、ですかね。
エンジニアに関しては、日常の中で不便だなと思う部分をWebやシステムを使ってピンポイントで解決できるというところでしょうか。手の届かない痒い部分が、エンジニアの手によって届くようになる……そんな仕事だなと考えています。
Kanonのミッション「心地よい選択のできる世界を作る」について思うこと
――Kanonとのお付き合いはもうすぐ2年になるかと思うのですが、Kanonの印象を教えてください。
大前提、企業として利益を重視するのはもちろんですが、Kanonはお客様ファーストですよね。
「お客様のために何ができるか」を常に大切にしているし、アサインされたメンバーも、「お客様に依頼いただいたからには、お客様を良くしたい」みたいな思いが共通してあって、同じ方向を向いて仕事ができるチームワークが素敵だなと思っています。
――ありがとうございます。最後に、Kanonでは心地よい選択のできる世界を作るという思いを掲げていますが、石本さんにとっての「心地のよい世界」とは?
僕にとっての心地よい世界は、困ったことがあったときに気軽に手をあげられる世界ですかね。
組織やコミュニティの中には、同期の妬みや上司に対する愚痴とかで雰囲気があまり良くないところもあると思います。ただ、そうじゃなくて困ったことがあればすぐに相談できる、周りを向いたら常に誰かが同じ目線で寄り添ってくれるとかが当たり前の世界。
でもそれは傷のなめ合いではなく、一緒に高め合える仲間というか。ときには意見がぶつかったとしても、最終的にはぶつかって良かったと笑い合えるような、まるく収まるような世界が魅力的だなと思いますね。
――石本さんはKanonでも「チーム感」をとても大切にされている方なのだなと感じています。その背景は今のお話に繋がっているのですね!素敵なお話ありがとうございました。