会社員と副業の2軸で見えてきた。フリーランスにこだわらない、自分らしい自由な働き方|佑梨

Kanonは「心地よい選択のできる世界をつくる」をミッションに、クリエイティブの制作を行うベンチャー企業です。

人生は常に選択の連続。1つの選択が明日の自分をつくり、時に運命さえも変えてしまう。その1つ1つの選択に納得感を持てる人が増えたら、そしてその選択が誰かの笑顔に繋がるとすれば、人々の幸福度はあがり、幸福の連鎖を生み続けられるのではないかと私たちは考えます。

今回は、フロントエンドエンジニア・佑梨さんにインタビュー。Kanonの主軸事業であるKanonCreators(クリエイティブ制作事業)では、クライアントやユーザーに寄り添ったWebサイト制作でご活躍いただいています。

未経験から自由な働き方を目指してフリーランスになったきっかけや、フリーランスからWeb制作会社の正社員に転職した経緯、今後の展望まで…常に自然体で語ってくださった充実の内容をレポートします!※2024年4月取材

目次

環境に左右されない、自由な働き方を目指す

ーーはじめに、自己紹介からお願いします!

Web制作会社で会社員としてコーディングをしながら、個人でKanonの制作業務にも携わっている佑梨です。関西出身で転職を機に2023年9月に名古屋に引っ越しました。仕事はWeb制作やSNS周りをお手伝いすることが多く、企画から動画制作など幅広く手がけています。

ーー もともとWeb系の仕事をしていたんですか?

実は、全く経験がないんです。

大学では管理栄養士の資格を取得し、新卒では全く違う業界で働いていました。そこは1年ほどで退職してしまったのですが、「身体を動かすことやダイエット、女性をキレイすることにも興味があるな」とジムのパーソナルトレーナーに転職しました。

Web系の仕事を始めたのはコロナ禍に入ってからで、最初はフリーランスとして活動し、「会社に所属した方がいいだろうな」と考えて現在は正社員として働いています。

ーージムのパーソナルトレーナーをされていて、そこからWeb系に行こうかなと思ったきっかけを教えてください。

ジムの集客目的でブログを運営していたのがきっかけです。コロナ禍に入ってからもブログは続けていましたが、感染拡大が深刻化するなかジム運営も難しくなりました。

「そういうのに左右されない働き方がしたいな」と思っていた頃に、Webスクールが流行り出して、最初は「私もやってみようかな〜!」と軽い気持ちでコーディングなどを独学でスタート。私と同じように未経験からフリーランスになった先輩方の体験談を参考に、クラウドソーシングサイトで案件を取っていきました。

でも、自分の過去を振り返ってみると、学生時代は友達に「Decolog(※)やろうよ!」と言い出して、みんなのプロフィールを作ったり、画像をアップしたりしていたなと。今思い出せばその時からWebが好きだったのかもしれません。

※Decolog(デコログ)……ミツバチワークス株式会社が提供する携帯電話向けのブログサービス。ユーザーが自由にデザインをカスタマイズでき、デコメ素材や背景画像をメールで送るだけでページを装飾することがでる。2011年当初は高校生を中心に流行し、2023年8月31日をもってブログ機能を終了している。

フリーランスから会社員に戻る選択をした理由

ーー 最初はフリーランスを目指していたんですね。

はい、自由な働き方に憧れていたんです。なので、それまで働いていたジムは正社員から業務委託契約に変えてもらい、お客さんの予約があるときは出勤し、空いた時間にWebの仕事をしていました。

ただ、当時は一人暮らしをしていて、Webの仕事1本で生活できるほどの稼ぎもまだなかったので、単発のアルバイトなどもやっていました。でもなぜか、会社に入ろうとかあまり思っていなくて…。個人で自由に仕事ができるなら、このままやっていこうと思ったんです。

ーーそれから現在は、企業で正社員として働いていますよね。どういう心境の変化があったんでしょうか?

未経験からフリーランスとして仕事していくなかで、分からないことを身近に聞ける人がおらず、「こういうのどうしたらいいんだろう?」と戸惑うことが結構ありました。あとは経済的にすごく不安定だったのもありますね。

それだったら、会社に入ってきちんと仕事を学んでからの方が、結果的にはフリーランスとしても成長が早いかなと思うようになったんです。

ちょうど、その頃にたまたまInstagramでフォローしている方が今の会社を紹介していて「きっと、この人が紹介するなら良い会社だろう!」と興味を持ち、固定給をもらいながらリモートワークで働けるのも魅力的だなと転職を決めました。

ーーフリーランスから会社員として働き出してみていかがですか?

リモートワークでは月に1回程度の出勤をしていましたが、会社が対面で業務を行うことを推奨し、名古屋に呼ばれたことがきっかけで引っ越しをしました。

私自身、最初はリモートワークで働けることが魅力だと感じていましたが、実際にリモートワークで会社員として働き始めて、できる業務が限られてしまう点がデメリットだなと思うように。また、対面でクライアントさんと関わったり、撮影現場に立ち会い、ただ手を動かして制作する以外のスキルも得たいと思うようになりましたね。

実際に引っ越したことで、ミーティングに参加する頻度や社内でチームを組んで取り組んだり、イベントの裏方として関わったりなど、リモートではできなかったことが多くありました。今は引っ越しをして良かったと感じています。

あとは、やっぱり「人と会うのは楽しいな!」と思いますね。

リモートワークでは文面のやり取りでも完結しますが、直接会ってコミュニケーションを取るのは全然違います。

近くにいると任せてもらえる仕事も増えて、こちらから簡単な仕事をすぐに手伝えるのも私的にはメリットかなと思いました。

先輩からの教えは”配慮のあるコーディング”

ーー会社では具体的にどういう業務が多いですか?

WebサイトのコーディングやWordPressの構築などのサイト制作がメインです。

先輩の教えで「コードを見たときにちゃんと読めるように構築をすること」「あとからコーディングする人にも書きやすいようにすること」を意識して作業をしています。

たとえばサイト構築する際に、画像の下に名前がくるデザインってよくありますよね。それをコード上で上から順に見た場合にも、違和感なく読めるように名前→画像の配置の方がいいですよね。

ーー制作をやっているもの同士ならありがたいですよね!

シンプルな思考で”やりたかったらやる!”が原動力に

ーーゆうりさんのキャリアについてお話をうかがうなかで、いい意味で思考がシンプルだなと思いました。

そうですね。私は思い立ったらすぐ行動したいタイプで「これは違う!」と思ったらすぐ辞めて、「これだ!」と思ったらぐわーっ!と動き出します。

ーー行動するときに悩んだりはしませんか?

もちろん、その場になると「うわ〜!どうしよう!?」と悩むこともありますが、次の日には「しゃあない、しゃあない」と切り替えていますね。母の口癖が「しゃあない、しゃあない」だったのも影響しているかもしれません(笑)。

それこそ「フリーランスになってやるぞ!」と行動したことは、今考えれば自分でもすごいなと思います。

ーーしかも、未経験からですもんね。

当時、憧れている同世代の独立した方から「フリーランスはなりたくてなるものじゃないんだよ」と言われたのが衝撃でした。

私はフリーランスになりたくて行動を起こしていたので、「フリーランスは目指すものじゃなくて気付いていたらなっていたくらいの方がうまく行く。とりあえず、今は自分のやるべきことをやらないとダメだよ」と言われてハッとしたんです。それもあって会社に入ろうと思ったのかもしれません。

ーー現在は、制作会社で正社員として働きつつ、副業をしたり、TikTokなどSNSでも発信されたり、いろいろなことに挑戦されていますよね。その理由は?

なんでなんだろう…。やりたかったから、やった?TikTokも「これやったら私にもできる!」と思い、はじめました。

あまり飾らずに、「自分らしさ」や「リアルな生活感」を意識して、レシピ紹介をしつつも共感できる要素や少しでも笑いの要素を入れる点は工夫していました。

発信する前のアカウント設計に時間をかけて、これなら行けるんじゃないかな?となぜか自信があったのであまり苦労したと感じたことはなかったように思います。ただ、継続することはやっぱり難しいなと感じました。

      佑梨さんのTik Tokアカウント、「アラサー独身女」の日常をテーマにフォロワー数は66.7K

朝アカウントを見たら、いつもの倍以上の再生が回っており、コメントやいいねの数がすごかったので「よっしゃー!」って感じはありました!(笑)

今はこちらのアカウントの発信は行なっておらず、副業で動画編集や台本制作などのお手伝いをしています。

KanonCreatorsやフリーランス仲間とのつながり

ーーKanonとの出会いや、現在の印象について教えてください。

InstagramでWebクリエイターのYuiさんが「構築できる人いませんか?」とストーリーにあげているのを見かけて、問い合わせしたのがきっかけです。

はじめは、Kanonのクリエイターさんたちに対してふんわりした印象を持っていましたが、実際に会って話をするとみなさんしっかりされていて…。今は「ガッツがあるな」と思っています(笑)。

ーー確かに(笑)。Kanonは現在約50名ほどのクリエイターさんでチームが構成されているのですが、採用のタイミングである程度思想が近い方や「Kanonっぽい方」を採用させてもらっています。その結果、「ゆるふわに見えてガッツがある」雰囲気の方が多いのかもしれませんね。(笑)

代表のかなさんも含めて、ギャップがありますよね。(笑)。

ーーこれまで、Kanonの案件で記憶に残っているエピソードはありますか?

いや、すごいご迷惑をかけた思い出なら…。もう、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

ーーその時は結局どうなったんでしたっけ…?

案件が終わった後に、Slack上でデザイナーさんたちと「ありがとうございました。また一緒に仕事ができたらいいですね」というようなメッセージのやり取りが、すごくホッとした記憶があります。直接会ったこともないけど、みんなで作り上げたんだなって…。

ーー制作の仕事はチーム戦ですもんね。未経験からコーダーとして3年ほど経験を積んできたゆうりさんですが、今後の夢や目標があれば教えてください。

実は「AIがどんどん普及するなかで、コーディングやWeb制作は今後どうなるのかな?」という不安はありますね。ノーコードの制作が増えたら、今のままじゃダメかもしれないなと…。

ディレクションをするにしても、マーケティングやPRなど、その辺りをうまく広げていけたらいいなと考えています。

ーー業界自体はWebで引き続き頑張ってみようと考えていますか?

それも若干の迷いはあります。でも、クリエイティブなことはやっぱり楽しいし、結構好きなんだろうなと思うので、引き続きやっていきたいです!

Kanonのミッション「心地よい選択のできる世界をつくる」について思うこと

ーー最後にKanonのミッションについてお聞かせください。今のゆうりさんが考える「心地よい選択のできる世界」とは?

自分が「やりたい!」と思ったときに行動できる、時間やお金によって制限されない世界ですね。昔からそこは大事にしていますし、今後も変わらないんじゃないかなと思います。

ーー自由であるためには責任が伴うもので、自由でいることは実は難しいことでもありますよね。会社員として毎月決まったお給料で決まった時間に働くのとは、ちょっと違う世界線じゃないですか?

そこはよく考えているところでもありますが、実は最近、私の中でフリーランスへのこだわりがなくなってきました。

というのも、今は会社でやりがいもありつつ楽しく働けていて、その上で副業でも自分のやりたいことをできている状態なんです。私には会社員と副業の二軸が合っていることに気付きました。

今後もたとえ正社員じゃなかったとしても、一定の収入を得つつ、自分のやりたいことを選択できる状態で常に新しい冒険をしていきたいなと思います!

聞き手:岩津加奈(XInstagram
文・編集:小澤志穂(X
サムネイルデザイン: 石田貴子 (Instagram

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WRITTEN BY

「心地よい選択のできる世界をつくる」をミッションに掲げるクリエィティブカンパニーです。

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